マイクロソフト社はパソコン・ソフト業界に君臨している会社としてあまりにも有名です。裕福な弁護士の息子として生まれ、ハーバード大学で法律家を目指していたビル・ゲーツですが、パソコンの魅力に取り憑かれ大学を中退して、友人のポール・アレンと一緒に1975年に設立した会社です。ゲイツは高校生の時に、アレンとCPUチップの記事を読み、この事業の将来性に着目したといわれます。その後わずか25年の歴史のうちに、汎用コンピュータ用言語であるBASICのパソコンへの移植、IBMへのMS‐DOSの提供、現在のパソコンの代表的なOSであるWindowsへと、パソコン用OSのほとんどはマイクロソフト社が独占することとなり、ソフトウエアを支配するマイクロソフト社が誕生しました。さらには、ワープロソフトの「ワード」、表計算ソフトの「エクセル」、データベースソフトの「アクセス」、インターネット用のブラウザ(閲覧ソフト)である「エクスプローラ」など、パソコン用のソフトウエアで世界のトップの位置を占め、現在では、マイクロソフト社の「Windows」と「オフィス」(ワープロ、表計算などのソフトウエアをパッケージにしたもの)があれば、あらゆる仕事が可能となると言っても過言ではないほどになっています。
普通に考えると一つひとつの路線が止まらないことが最も重要で、簡単なようにも思えます。しかし、そのための完全性を追求するよりも、ある程度の不安定さを許容し、全休の仕組みでそれを補った方が有利な場合もあるのです。東京や京阪神などのように鉄道網が密なところを想像すれば、それはよくわかります。ある二点を結ぶのに、複数の路線や会社がありますし、直線的ではなく、回り道をする路線もあります。こういうことを冗長性(リダンダンシーのある経路が存在する、と言います。この冗長性は、鉄道網への信頼感を支える大きな要素の一つと言えます。そして、インターネットもまた、冗長性があるという点で、自由に増加する大規模なネットワークを構築するにあたって強靭で信頼性が大きく、現実的なのです。
新興勢力に、日本はどういう施策で対抗していくべきなのかといった議論はひとまずおき、ここで強調しておきたいのは、BRICs諸国の台頭のきっかけである。その大きな要因に「IT」、世界的には一般的に「ICT」と呼ばれる情報通信技術がある。19990年代のアメリカ復活はITの賜物で、そのアメリカを主要な取引相手としたインドの政策は、ITが国家の隆盛と密接にかかわることを示している。また、昨今、システムをはじめとしたオフショア開発を中国に委託する日本企業が急増していることは、中国がITの国家であることの証しであり、そればかりか、上海など沿岸部の一部に限られるものの、中国における加熱気味の株式投資は、金融情報、すなわちITが、この国を素通りせず世界を駆けめぐっていることを示している。そして、情報の世界規模での最適化という点では、資源・エネルギー政策も、IT、この場合はITを駆使したサプライチェーン(供給連鎖)なくしては存在し得ない。今後、国を滅ぼすのも生かすのもITなのである。